世界遺産 今日のピックアップ

ソルテア 1 ソルテア 2

ソルテア

ソルテアは、19世紀の産業革命の時代に、タイタス・ソルトによって造られたモデル・ヴィレッジである。ソルトは、これまでよりもずっと上質な小綺麗な石造家屋を労働者たちのために建ててやり、水道のある洗濯所、浴場、病院なども建てた。さらに、図書館や読書室、コンサートホール、ビリヤード場、科学的な研究室、スポーツジムなどを備えた娯楽・教育施設も建て、施設救貧院、村民向けの菜園、公園、ボートハウスなども整備した。 写真地図はソルテアの中心工場であったソルツ・ミル(Salts Mill)。ソルツ・ミルは1986年に操業を停止し、現在では、商業、レジャー…

>> ソルテアのページへ

世界遺産 最新ニュース

Loading...

世界遺産 基本情報

世界遺産とは

世界遺産とは、ユネスコの世界遺産リストに登録された遺跡、景観、自然など、人類が共有すべき「顕著な普遍的価値」を有するものを指す。

世界遺産リストは、毎年一回開かれるユネスコの世界遺産委員会の会合で登録審議が行われる。

世界遺産は2008年時点で、878件登録されている。内訳は、文化遺産679件、自然遺産174件、複合遺産25件である。複合遺産とは、文化遺産と自然遺産の両方の特徴をあわせもつもので、マチュ・ピチュなどが代表例である。

なお、世界遺産のうち、保全が難しくなっているものは「危機遺産リスト」に加えられ、保存や修復のために特に配慮がなされることになっている。タリバンに破壊されたバーミヤンの大仏や、観光客の増加により環境が悪化したガラパゴス諸島などが危機遺産に該当する。

最初に登録された世界遺産

1960年代、エジプトのナイル川にアスワン・ハイ・ダムを建設する計画に対し、その流域にあるヌビア遺跡が水没してしまうという危険性が懸念された。このため、ユネスコがヌビア水没遺跡救済キャンペーンを展開し、世界的援助により、技術支援、考古学調査が行われ、遺跡内のアブ・シンベル神殿が移築された。これがきっかけとなり、歴史的価値のある遺跡、建築物、自然などを国際的な組織運営で保護しようという機運が高まった。

そのようなきっかけを経て、1972年にユネスコのパリ本部で開催された第17回ユネスコ総会において、「世界の文化遺産および自然遺産の保護に関する条約(世界遺産条約)」が満場一致で成立した。翌年の1973年にアメリカ合衆国が第1番目に批准し締結。その後20ヶ国が条約締結した1975年が発効年となり、それから3年後の1978年に、以下の世界遺産12件が最初に登録された。

  • イエローストーン国立公園(アメリカ合衆国、自然遺産)
  • ガラパゴス諸島(エクアドル、自然遺産)
  • シミエン国立公園(エチオピア、自然遺産)
  • ナハニ国立公園(カナダ、自然遺産)
  • メサ・ヴァード国立公園(アメリカ合衆国、文化遺産)
  • キトの市街(エクアドル、文化遺産)
  • ラリベラの岩の聖堂群(エチオピア、文化遺産)
  • ランス・オー・メドー国立歴史公園(カナダ、文化遺産)
  • ゴレ島(セネガル、文化遺産)
  • アーヘンの大聖堂(ドイツ、文化遺産)
  • ヴィエリチカ岩塩坑(ポーランド、文化遺産)
  • クラクフの歴史地区(ポーランド、文化遺産)

日本は世界遺産条約成立から20年後の1992年に批准。翌年1993年に以下の4件が登録された。

  • 屋久島(自然遺産)
  • 白神山地(自然遺産)
  • 法隆寺地域の仏教建造物(文化遺産)
  • 姫路城(文化遺産)

日本の批准が遅れた理由は、「文化財保護法」によって既に文化財を保護する仕組みがあった上、締結国に策定が課せられる「文化財管理保存計画」の作成に膨大な労力がかかるために当初は批准に前向きではなかったと言われる。

日本の世界遺産

2008年時点で登録されている日本の世界遺産は14件である。そのうち、文化遺産が11件、自然遺産は3件。日本には複合遺産および危機遺産はない。最初の登録は1993年で、法隆寺地域の仏教建造物、姫路城、屋久島、白神山地の4件が登録された。最も登録が新しいのは石見銀山遺跡とその文化的景観で、2007年に登録された。2008年には、奥州藤原氏四代により発展した平泉周辺の仏教寺院などが世界遺産委員会で登録審議されたが、登録延期という結果となり、2年後の再審査にもち越された。なお、2008年現在、世界遺産への登録が前提となる世界遺産暫定リストには、平泉を含め9つの物件が掲載されている(平泉、古都鎌倉、彦根城、富岡製糸場、長崎の教会群、飛鳥・藤原の宮都、富士山、国立西洋美術館、小笠原諸島、※琉球諸島も暫定リスト記載が内定している)。